あおぞら。

ただのサラリーマンの日常です。

応用情報技術者を受験して合格した

4月15日に実施された平成30年春の応用情報技術者を受験し、無事に合格してました。
今回も応用情報受験に関する僕の勉強方法や試験についての感想をまとめたいと思います。

(前置きとして、昨年10月に基本情報技術者を受験し、合格していたので今回は応用情報を受けました。
基本情報の記事はこちら
基本情報技術者試験を受けてきた - あおぞら。
ちなみに、どちらも一発合格でした!!)


応用情報技術者試験について
 応用情報技術者試験とは、基本情報技術者と同じく独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が主催し、合格すると経済産業大臣から合格証がもらえる国家試験になります。試験のレベルとしては情報処理技術者試験の共通キャリア・スキルフレームワーク(レベル1~4)のレベル3に位置付けられています。
詳細はIPAのHPでも確認していただけます。
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:応用情報技術者試験

合格率はだいたい10%後半~20%前半程度で推移しています。前回のH29年秋は22.7%でした。
合格率だけを見れば基本情報技術者より少し難しいといった程度ですが、受験者の多くはすでに基本情報技術者に合格していたりIT技術者としての実務経験を何年も積んでいる人たちであることから、受験者のレベルが基本情報技術者よりも高いにも関わらず合格率は低いという事実があります。
一方で、応用情報技術者の午後問題では情報セキュリティ以外の分野が選択であるため、アルゴリズムやプログラミングといったIT系の初心者には難しいといわれる分野を回避して受験できることから、基本情報技術者に何度も落ちている人や基本情報技術者を受けずに受験している人が一発で合格することもしばしばあるようです。

世間的に見ればやはり「結構難しい資格」という印象があるようで、非IT系の人がIT業界に転職する際などは評価してもらえるようです。
また、IT系の会社では取得が昇進の必須条件になっていたりして持っている人がゴロゴロいるようです。(僕の会社の部署は非IT系企業のITやっている部署のためか、持っている人はほとんどおらず、持っている先輩なんかはちょっとドヤ顔しています。)

応情報技術者は基本情報技術者の上位試験になりますが、出題範囲がかなり被っているため、基本情報技術者に合格した方はすぐにでも受験した方が良いです。実際僕も昨年秋に基本情報に合格して今回の応用情報を受験しましたが、基本情報の知識がかなり残っていたため、勉強を進めるうえでとても助けられました。


■試験の構成
 応用情報技術者は午前、午後と試験が2つに分かれています。(基本情報技術者を受験されたことのある方は同じようなイメージで大丈夫です。)
午前試験はマーク式、午後試験は記述式でボーダーラインは午前、午後ともに60%。

午前はほとんどが知識を問う問題であるため、勉強は暗記メインになります。過去問と似た問題や全く同じ問題も多く出題されるため、しっかり対策すれば確実に通ります。
午後は記述式ということもあり、ビビる人が多くいますがしっかり対策すれば恐れることはありません。ただ、問題文がかなり長いため、多少の読解力が必要になります(大学入試センター試験を経験していれば大丈夫なレベルです)。
問1の情報セキュリティが必須で、問2~問11から4問を選択、全部で計5問に回答します。

※問2~問11の問題
問2:経営戦略
問3:プログラミング
問4:システムアーキテクチャ
問5:ネットワーク
問6:データベース
問7:組込みシステム
問8:情報システム開発
問9:プロジェクトマネジメント
問10:サービスマネジメント
問11:システム監査

問1、問4~問8がテクニカル系、問2がストラテジ系、問9、10、11がマネジメント系の問題になります。実際のIT技術者として働いている人はテクニカル系を、文系出身や非IT系の人はストラテジ系やマネジメント系の問題を多く選択する傾向があるようです。
どの問題を選択するかは非常に悩ましいところです。色々なサイトやブログにたくさんのアドバイスが書いているので、参考にしながら自分に合った問題を選択して勉強するようにしてください。


■試験結果
 すでに書いていますが、無事に合格することが出来ました。得点はざっくりと午前8割5分、午後7割5分でした。


■試験勉強について
 僕の試験勉強についてまとめていきます。参考にしていただければ幸いです。

・勉強開始時期
 1月の二週目あたりから勉強をはじめました。試験が4月15日であったので、約三か月勉強した計算になります。(仕事やプライベートが慌ただしくてみっちり三か月勉強できたわけではありませんが。。。)

・午前対策
 今回も過去問道場さん(応用情報技術者試験ドットコム)にお世話になりました。無料で午前試験の問題が解け、解説も見ることが出来る素晴らしいサイトです。受験者で活用していない人はほとんどいないのでは無いでしょうか。H25~H29までの計10回の過去問を通勤時間や昼休み、退社後に喫茶店などで何度も解き、すべての問題に完璧に回答できるようにしました。

上でも書きましたが、僕は基本情報に合格した次の回での受験だったので、応用情報の午前対策を全く始めていない時期でもぎりぎり6割をとることが出来ていました。しかし、基本情報を受験していない人や、合格からかなり時間がたっていて不安だという方は、まずは以下の参考書(キタミ式 応用情報技術者)で勉強を進めてみてください。

僕も購入して使っていました。かなり分厚いですが、丁寧な説明に多くのページを割いているため、読み始めるとすらすら読めてしまいます。僕も通勤時間に読み込んで基本情報受験後に忘れてしまっていた知識や、応用情報からの新たな知識を補うことが出来ました。
ネットのレビューなどではIT初心者向けのためこの参考書だけでは不十分で、合格教本など別の参考書も購入したと多くの人が書いていますが、僕はこのキタミ式と過去問道場さんだけで十分合格点に達することが出来ました。
応用情報の参考書はどれも分厚い(そして結構高い)ため、何冊も買う必要は無いと思いますよ。

・午後対策
 午後対策には「応用情報技術者 午後問題の重点対策」という問題集(通称 緑本)を使いました。ネットのレビューでもかなり評判が良く、応用情報の午後対策のバイブルになっているようです。


 
各分野ごとに実際の過去問が6題ほど(分野によって違う)掲載されています。そのため、この問題集を行うだけで約6回分の過去問を解いたのと同じことになります。
正直、緑本を進めるのはかなり時間がかかりました。途中で嫌になって挫折してしまう人も結構いるみたいです。
でも的を絞った問題の掲載と丁寧な解説があるため、この緑本でしっかりと勉強を行えば確実に実力はつきます。信じて頑張ってください。
僕は午後の問題は問1、問4、問5、問6、問7を選択しました。全てテクノロジ系の問題です。実際に業務で携わったことのある分野や得意な分野から選択問題を決めました。
あまり時間も無かったことから、実際に本番で解く予定の5つの分野以外は勉強を行いませんでした。(少し怖かったですが・・・) 

最後に、本番一週間前にH29年秋の問題を時間を計って解きました。(過去問と解答はIPAのHPから無料でダウンロードできます。)
緑本には僕が選択した分野のH29年秋の問題は載っていなかったため、全て初見でしたが、9割近く正解でき、時間も30分ほど余ったため、「これはもらったな」と思いました。


■試験本番について
・午前試験
 いきなり量子コンピューターに関する見たことの無い問題で焦りましたが、基本情報のときも最初の方に難しそうな問題を持ってきていたので、これがIPAのやり口だなと落ち着いて解き進めていきました。
ところどころ分からない問題もありましたが、解き終わったときには午前試験の通過を確信していました。過去問を解きこんだ成果ですね。
何度も見直しをして30分ほど前に途中退出しました。
IPAの公式解答での自己採点では9割ジャストだったので、どこをマークミスしたのか少し気になります。

・午後試験
 午後試験の対策していて僕が感じていたのは『記述解答の糸口は必ず問題文にある』ということ。
しかし、問一のセキュリティから「問題文に全く糸口ないやんけ!!」って問題ばかり。
かなり動揺して記述を書かずに、試験勉強でもかなりの正当率だった問7の組み込みへと移動。
しかし、組み込みも結構ややこしい問題でさらに動揺。
とりあえず問4のシステムアーキテクチャへ戻り順に解き進めるも、問5のネットワークの問題が初めて見た傾向の問題で全くわからない。
正直この時点ではかなり焦ってました。

一度深呼吸をして落ち着いてから、ネットワークを再び解いてみる。
じっくり考えると何となく「こういうことかな?」というレベルで解答を導けましたが、答えに全く自信がありませんでした。
セキュリティの問題も何度問題文を読んでも解答の糸口になるような所は無かったので、自分で考えて答えを書きました。
結局IPAの公式解答では複数の解答例が書かれており、問題文から解答の糸口を探るのではなく、知識を使って解く問題だったようです。

後日、予備校の解答やIPAの公式解答で自己採点してみたところ、一番不安だったネットワークですら6割はありそうだったので、ひとまず落ちてることは無いだろうと思っていましたが、合格発表まではやはりそわそわしました。


■今後について
基本情報は基礎知識を身に付けるために受けましたが、応用情報は資格手当て目当てでの受験でした。
手当に関して言えば、うちの会社は『応用情報技術者以上の国家資格』というくくりで一定額の手当てが支給されるため、今後高度試験にチャレンジして合格しても資格手当ての額は増えることはありません。
そのため、おそらく高度試験にはチャレンジしないと思います。
(僕は決して資格コレクターでは無いです。今は高度試験を受けるなら、プログラミングの勉強をしたい!)

応用情報に合格してから2年間は高度試験の午前Ⅰの試験が免除になるため、少しもったいないような気もしますが、、、


以上が僕の1月からの約半年間に及ぶ応用情報技術者の受験記録です。

2017年の春にQC検定2級を受験してから、半年ごとに基本情報技術者応用情報技術者と資格を受けて全て一発で合格するという目標を達成できて今はほっとしています。
本音を言えば、しばらく試験は受けたく無いですね、、、笑


最後に、この記事が少しでもこれから応用情報を受けようと思っていらっしゃる皆様のお役にたてば嬉しいです。
そして、皆様が無事に応用情報技術者に合格されることを祈っております。