あおぞら。

ただのサラリーマンの日常です。

仮想通貨の時代は来るか?

先日、ここでも紹介したホリエモンと落合陽一の『10年後の仕事図鑑』に
『これからは実際の貨幣は衰退していき、仮想通貨の時代になる』
といった趣旨の記載があった。

確かにその可能性は高い。
貨幣を製造するのにも当然コストがかかる。
『金を作るために金がいる』という矛盾だ。
さらにクレジットカードやデビットカードICOCASuicananacoなどお金の電子化はすでにかなり進んでいる。

小銭をじゃらじゃら持ち歩いたりATMで手数料を取られることを考えたら、電子化されたお金の持つメリットは大きい。
会計もすぐに終わるし、お釣りの渡し間違えなども起きない。

しかし、日本において仮想通貨が貨幣の主権を握るかは疑問だ。

そもそも仮想通貨は扱うのに多少なりとも知識が必要で、勉強しなければならない。
本屋に行けば仮想通貨について書かれた分厚い本が山積みされている。
日本人の大半がその山積みになってる本を購入して仮想通貨について勉強するだろうか。
ユーザー目線に立ったときに障壁が高いといえる。

また、もうひとつ大きな理由がある。
先のコインチェックの仮想通貨流出事件だ。
有名人も被害にあったことで、多くの日本人には
『仮想通貨=リスキーなもの、なんか危なそうなもの』
というイメージがより強く残ったのではないかと思う。


この先、テクノロジーの進歩に伴い貨幣の在り方はどのように変わっていくのだろうか。

アメリカなどのようにクレジットカード中心になるのか、落合陽一の言うように仮想通貨が主権を握るのか、はたまた全く新しいサービスが現れるのか。

それが結果どんな社会をもたらすのか。

とても楽しみである。

会社という湯婆婆に名前を奪われたエンジニアたち

先日、「10年後の仕事図鑑」を読んだ。

著者はホリエモンと落合陽一で、個人的に二人とも好きなので、本屋に立ち寄った際に新刊コーナーでこの本が特集されていたのを見て購入した。

内容は、昨今そこら中で聞く「AIが今後の世界をどう変えるか」という視点で、未来の仕事を考るものになっている。
その中で印象的だったフレーズが「会社員は湯婆婆に名前を奪われた人達」だ。
僕が普段抱えていたモヤモヤを実に的確に表している言葉だと思う。

「湯婆婆に名前を奪われた」とは何なのか。それを本の中ではエジソンを例に挙げて説明している。
簡単に言うと、蓄音機を僕らはもちろん「エジソンの発明した蓄音機」として周知しているけれど、もしエジソンがどこかの会社の研究員だった場合、それは「○○会社の開発した蓄音機」、になってしまうということだ。


会社に入り二年が経ち、エンジニアとしてプログラムを書くことも増えてきた。
中には難しい要求や複雑な処理を実現しなければならず、頭をひねらせながら試行錯誤し、時には海外のサイトにも情報収集に行く(もちろん全て英語だ)。
そしてようやく書き上げた一つのプログラム。僕にとっては大事な大事な、自分の子供のような存在だ。
しかし、会社員として僕が作ったプログラムは僕のモノではないのだ。
それは会社の製品、会社のツールであり、著作権も会社のものだ。
社内ではまだ「あいつの作ったプログラム」くらいには言われるけど、世(会社の外)に出るときには僕の名前はどこにもない。

僕は大切な大切な子供たちの「親」でいられないことが、切なくてたまらなかった。
まさに「湯婆婆に名前を奪われた千尋」だった。


昨年、人手が足りず既存ツールの変更を外注に委託した。先日そのツールを再度変更する必要があり、僕が変更を担当した。

ソースを開いてびっくり。そこら中に外注担当者の名前がコメントアウトされていた。
ベテランエンジニアの人たちは
「外注の人はよくこういうことをやるよ。「俺が書いたぜ」と客にアピールしたいのかな」
と笑っていた。
僕はまさしくその通りなのではないかと思う。
その会社にソースを書いた人を明記する、という決まりがあるかもしれない。
しかし、これは名前を奪わたエンジニアの小さな叫び声なのかもしれない。 

 

C言語への誘い

今年度が始まってもう二ヶ月だ。

昨年度まで仕事ではほとんどC#ばかり使っていたわけで、今ではC#での開発は自分の中でも不自由なく行えるようになった。
なのに今期が始まってみると、課題として渡されたのはC言語メインの開発。しかも開発環境はLinuxサーバなのでViコマンドを使わなければならない。

「ちょっと待ってください。C言語とかほとんどやったことないんですけど。
とりあえずやってみてで素人がやれるんだったら、どこの企業も社員教育に苦労しませんぜ旦那ぁ」
なんて上司に言えるわけもなく、笑顔で「はい。頑張ります。」と答えたものの、なかなか苦しんでいる。

僕のC言語の経験を以下に簡単にまとめたい。
・大学一回性の時の情報の授業で少し勉強した。
・大学二回生の時の演習の授業で簡単なシミュレーションプログラムを作った。
・M1の時に過去の先輩の作ったシミュレーションプログラムを数行いじった。
・昨年の年末、社内ツールの手直しを行った(これももとのプログラムをちょっといじっただけ)。その際に大学一回生の時に使っていたC言語の参考書を引っ張り出してきて一通り読み直した。

お恥ずかしい話、昨年末にC言語の参考書を読み直すまで、C言語にstringが無いこと(文字はcharの配列やポインタで扱うこと)、ポインタ、構造体などのC言語の基本となることを何も知りませんでした。
これで「一応C言語は少しやってました。」なんてドヤ顔で言ってたわけだから、なんとも恥ずかしい話である。

年末に何とかC言語の基本を頭に叩き込んだわけだが、年が明けてから三月末までまたC#で開発を行っていたわけだから、頭の中は完全にC#に逆戻り。

コンパイルが成功しないと思ったら
for(int i=0;・・・)
なんて書いていたり。
(C#ではfor文の中で変数iを宣言してよいが、C言語ではfor文の前であらかじめ宣言しておかなければならない。)

ようやくC言語とViに慣れてきたころに連休突入。。。

 


とまあ色々大変なことはあったけれど、新しい言語を修得していくことはそれはそれで面白い。
何だかんだで開発も順調?に進んでいるし。


何かC言語の良い本無いですかね?

マイクロソフトのC#無料セミナーに行ってきた

先日、マイクロソフトC#セミナーに行ってきました。

このセミナーのいいところは何と言っても、C#を開発したマイクロソフトがなんと『無料』で教えてくれるところ。

定期的に行われているみたいなので気になった人は一度調べてみてください!


C#基礎編のセミナー内容は以下のようになってます。
※参加には事前の申し込みが必要ですのでご注意ください。

1日目:配列とコレクション
2日目:オブジェクト指向とライブラリ
3日目:ファイルアクセス
4日目:HTTPとWeb Service
5日目:ネットワークの基礎


今度新たに作るアプリケーションにネットワーク部を実装する必要があり、調べてみたら都合良くセミナーが開催されていたので5日目の『ネットワークの基礎』に参加しました。


以前からこのセミナーの存在は知っていて、C#の勉強を始めた頃、上司に行きたいな~っとアピールしましたが、
『さすがに5日連続、しかも東京は無理』
と断られ、その時は諦めてしまいました。


日本マイクロソフト品川本社はJR品川駅から徒歩で5分くらいで着きます。
屋根の着いている歩道橋一本で行けるので、雨にも濡れません。

一階で受付を済ませ、エレベーターで31階へ。
お客様専用エレベーターがあり、セミナールームのある階まで直通でした。


セミナールームはそこそこ広い部屋で(全員で50人くらい座れる)、机の上にはセミナーで使うPCとテキストが置かれていました。

セミナールームの隣は休憩所のようになっており、ペットボトルのお茶やジュース、カップのドリンクなどが用意されており、なんとこれも全て無料!
他の参加者の人たちも浴びるように飲んでました。

休憩所からは東京の街並みが一望でき、これはさすがに
マイクロソフト凄すぎ』
と思わずにはいられませんでした。


午前中はプロトコルやISO基本参照モデル、IPアドレスなどネットワークの基礎的な内容についての講義でした。

正直、基本情報を受けたときに全部勉強した内容で、かなり退屈でした…(笑)

午後からは実際にPCを使ったハンズオンでの演習になります。

socketやTCPのクラスやメソッドについての説明があり、その後テストプログラムを自分で作ります。

個人的には午前の内容を薄くして、午後の演習の時間をもう少し取って欲しかったかな、と思います。


そんなこんなで、あっという間にセミナーは終了。


C#のセミナーに行けたことはもちろん良かったですが、ITに関わる仕事をしている人間として日本マイクロソフトの本社に行けたことはいい経験になりました。


お時間があるのであれば、皆さんも一度行ってみてはいかがでしょうか。

2017年

いよいよ2017年が終わりますね。


2017年は私にとって本当に大きな一年だった。

社会人になって約半年働いて2016年の年末には
『技術者として食っていくためにもっと知識を身に付けなければ』
という焦りがあったし、それが2017年の私の原動力となっていた。

品質管理検定2級や技術者情報技術者などの合格率が低く、世間的には難しいと言われてる資格にも合格したし、独学でプログラミングも勉強した。
4月からは希望していたソフト開発のチームに移れて、実際に仕事でソフト開発も行った。
自分の作ったソフトが思い通りに動いたときはとても嬉しかった。

プログラムの修得は社内で誰かが教えてくれるわけではなく、完全に独学で行わねばならず、かなり辛かった。
でも『ソフトを開発したい』という強い気持ちで乗りきれたし、それが自信に繋がった。

プライベートも結婚して家庭を持ち、公私ともに充実した日々を送れたのではないかと思う。

(引っ越し、基本情報、会社の昇給試験、結婚式とつまっていた9月~11月は常に何かに追われていて死ぬほどしんどかった。)


また、ハネムーンで訪れたニューヨークで(ITの盛んな西海岸ではないが)アメリカの文化を生身で感じることができたことは私のなかで本当に大きかった。

ここで言葉で綴れないようないろんな事を学べたし、また自分の英語力の無さも痛感した。
現地の人の話す英語に癖があったり、スピードが早すぎたりで聞き取れなかったことがあったし、何かを質問されてとっさに答えられなかったこともあった。
日頃から英会話の勉強はしていたが、まだまだ未熟であることを痛感させられた。

これから超情報社会になり、より世界が身近になっていくなかで、IT技術者として世界中の技術者と意思疏通するためにも英語力を上げたい。
(ソースコードで会話する、なんて言う人がいるがナンセンス極まりないと思う。)




振り返れば色んなことがあった一年だった。良い一年だったと思う。

ここ数日で2017年の振り返りはしたし、明日しっかり2018年の計画を立て、新たな一年に向かっていきたい。

f:id:muminconcerto:20171231154250j:plain
(夕暮れのブルックリン橋から見るマンハッタンの高層ビル群)

基本情報技術者試験を受けてきた

試験を受けてからだいぶ間が空いてしまいましたが、10月15日に平成29年度秋の基本情報技術者を受けてきました。

いろいろあって(後述)、合格発表までドキドキしましたが、無事に受かってました。

(基本情報が終わってから2週間後に会社の試験があり、さらに11月は結婚式もあったので、どたばたしていてゆっくり記事を書く時間がありませんでした。)

受験記録として、ざっくりとまとめておこうと思います。


まず、基本情報技術者という試験ですが、情報処理推進機構(IPA)というところが行っている試験になります。
れっきとした国家資格で、合格すれば経済産業大臣から合格証書がもらえます。
合格率はだいたい20~25%程度で推移しています。H29年は22.1%でした。
合格率をみても、難易度は決して低くなく、それなりに勉強が必要だと言えるでしょう。

午前、午後と試験が2つに分かれています。午前試験はいわゆる暗記問題、午後試験は問題がかなりの長文で出題され、解くには少し考える必要があります。
ボーダーラインは午前、午後ともに60%。

午前はしっかり勉強すれば確実に通ります。
午後は問題との相性や難易度などに左右されるところもあり、運の要素も大きいと思います。多くの人はこの午後の問題に苦戦するのではないでしょうか。午後は5つ(JAVA、C、COBOLアセンブラ表計算)の中から1つを選択するプログラミング言語と、必須問題ののアルゴリズムの2問がそれぞれ20%の配点を占めており、ここをどう攻略するかが大きなカギになるといったところでしょう。

◼午前試験
余裕で突破。8割以上ありました。
幾つか見たことがないものが出てかなり焦りましたが(いまさらPerlなんかについて聞くな!笑)、しっかりと得点を積み重ねられて良かったです。
初見の問題は仕方ないのである程度は絞れるとこは絞って、後は諦めて勘に頼るしか無いですね。


◼午後試験
問題の午後試験。
基本情報の午後試験は長文がたくさん出るので、長文が苦手な人なんかにとっては大変な試験です。解いていてもかなり疲れます。
受験者にとったら午前は軽くパスしてここからが本番といった感じではないですかね!

自己採点は7割(均等も各予備校の配点もほぼ同じだった)でしたし、実際もほぼ自己採点通りでした。
受かりはしましたが、午後はなんともスッキリしない結果となってしまいました、、、
その要因はやはりプログラミングですね。


去年Javaを少し勉強していたし、今年はC#を仕事で使ってるので同じオブジェクト指向Javaならいけるだろうと思い、Javaを選択することに。

単純に表計算を選択すればかなり楽ができたんでしょうけど、プログラマーの端くれとしてのプライドもありますし、基本情報技術者の資格が欲しいというより通信・ITの勉強する上での1つのきっかけとしての受験だったので、その趣旨からしても『表計算ではなくプログラミング言語だな』と選択しませんでした。

一応Javaの対策本を買って勉強しましたが、ページ数も多く、内容もJavaの説明メインの教科書といった感じで、時間の無い中、なかなか読み進めることが出来ませんでした。
それでも過去問を解くと常に5~8割は取れてましたし、満点を取れた回もあり安心してました。
(後に知ったのですが、満点を取れた28年春の回は全体的にめちゃめちゃ簡単で合格率は過去最高の30%だったとか)

しかし、今回のJavaはかなり難化しており、ほぼ壊滅。全然解けませんでした、、、

プログラミングの壊滅により、帰り道は不合格を確信してかなり落ち込みましたが、帰って自己採点すると2~7の選択問題がほぼ満点だったので何とか合格圏に滑り込めてました。

あと、悔いはアルゴリズムですね。
文字の並びに関する問題だったのですが、問題文の文字列の並び順を読み間違えており、2問間違えてしまいました。
配点の大きいアルゴリズムで満点を取れたと確信してたのでかなり痛いミスですし、ショックでした。

今回は過去最低の合格率だったみたいで、とりあえず無事に受かっていてうれしいよりもほっとした感じです。


以下、勉強法を。

⚫午前対策
まず、参考書を一冊買ってきて丸暗記する勢いで何周も読み込みました。
僕はインプレスから出版の『簡単合格 基本情報技術者 教科書』を購入しました。

感想としては、よくまとめられており、図を使った説明などもとても分かりやすくて良かったと思います。この一冊を丸暗記するだけで午前試験は問題ないと思います。

他にも『栢木先生の基本情報技術者教室』、


『キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者

なども評判が良いみたいです。
(実際に試験会場ではこの三冊を持ってる人が圧倒的に多かったですね。)

最初は見慣れない単語が多くあり、読み進めるのもかなり苦しいですが1周、2周くらいで完璧に覚えられる人なんていませんので、肩の力を抜いていきましょう。そこから徐々に『このページは覚えてる!』って所を増やしていけばいいです。

(余談ですが、私も1周目はかなり苦労しながら読み進めていましたが、稼働率の計算など微妙に以前受けたQC検定2級の知識がそのまま使えるところがあって、プチラッキーを味わえました。)


ある程度覚えられてきたら、過去問道場さんや購入した過去問の問題集等で実際に問題を解き、間違えたところを確認して暗記するようにしました。

これくらいやっておけば午前では8割は取れると思います。


あと、午前対策は過去問を解いて間違えたとこだけ参考書などで覚えたらいいと言う人がいます。
僕はそれは良くないと思います。

基本情報の午前試験は過去問と同じような問題が結構出ることがあるので過去問を解いて、その解答を暗記すれば確かに合格点は取れると思います。

単に基本情報技術者の資格が欲しいならそれでもいいですが、ITエンジニアとしての基礎を固めたいのなら参考書を一冊読むべきだと思います。
参考書では単元ごとにまとめられていて、関係のある単語が近くで説明されているため、全体像がつかみやすいと思います。
また、やはり説明のスペースも多くとれるため、丁寧なのでわかりやすいです。



⚫午後対策
午前の対策がある程度進み、ベースとなる知識がついたら、午後対策として過去問題集を解きました。
やったのはこれだけです。

使った過去問題集は参考書の問題集版です。


午後の問題を初めて解くと、最初は文字数の多さに焦りますが、しっかり読めば午前の知識を使って日本語の読解をするだけの問題が多数なので、午前対策がしっかり進んでいればそれなりに点が取れると思います。

僕は過去問を解き初めの頃は時間を気にせず、わかるまで考えてました。そうして問題の出題傾向や解き方などを体に覚えさせました。
最初は3~40分かかる問題もありましたが、慣れてきたら早く解けるようになってくるので心配いりません。
ある程度短い時間で解けるようになったら今度は15分~20分程度で解くようにして時間感覚を身につけました。

この勉強法で試験直前には時間内にしっかり解ききれるようになってると思います。


過去問をやるときは、プログラミング以外の選択問題(問2~7)も全て解いていました。もう一度言いますが、午後はどんな問題が出るか『運』によるところもあるので、実際に本番で自分に合いそうな問題が出る分野はどこかなんてわかりませんしね!

Java対策は以下の参考書を使いました。


◼総括
QC検定2級と同様、しっかり勉強したら受かるレベルの試験だと思います。

あと、何を目標に受けるかですね。

就職や転職のために取りたいなら過去問解いて丸暗記&表計算で効率よく合格するのもありです。

ITの基礎知識を身に付けたいなら参考書を買ってしっかり勉強しましょう。
午前試験はIT業界で使われる用語等がたくさん出てきます。
そのため過去問を丸暗記して60スレスレで受かっているようでは、IT業界では通用しないと思います。


最後に、たまたまでもこの記事を見てくださった皆さんが無事に基本情報技術者に合格されることをお祈りいたします。

滋賀を旅立つ日

気持ちがいいほど青くすんだ秋空の下、いつもの通勤電車がホームに入ってきた。
この電車に乗れば、もうこの駅に帰ってくることはない。

年末の記事に近々結婚するかもしれないと書いたが、いよいよその時期が迫ってきた。
奥さんと住むために今日実家を出た。仕事後は実家ではなく、奥さんの今住んでいる家へ向かう。

いつもの電車に乗っている、席を奪い合ったおばちゃんも、英語の本を読んでるおっちゃんも、スポーツ医療の勉強をしてる専門学生もずっとスマホをいじってる女子高生にももう会うことがない。
いつもの通勤電車の風景も、もう見ることはない。
何気無いものでも、いつもそこにあって当然だったものが無くなることは、やはり寂しいものだ。


社会人になって実家に帰って来て一年半がたつ。
駅から遠いだの電車の本数が少ないだのといろいろ文句を言っていたが、両親と暮らす最後の愛しくて大切な時間だった。

帰省することはあっても、もう実家で暮らすことはない。おそらく下宿から会社の寮にでも入っていればこんな気持ちにもならなかっただろう。でも、一年半といえど実家に戻り、再び家族の暖かさに触れてしまったので、今は寂しくてたまらない。


父は昔はとても怖くて近寄り難かった。
気難しいとこもあり、避けた時期もあったが必死に働いて私を大学院にまで行かせてくれた。

母からはいつも愛を感じた。
いつもにこにこしていて私のためにといろんなことをやってくれた。正に『無償の愛』を感じた。
気難しい父とやってこれたのも母の優しさがあったからだろう。

両親には長生きしてほしい。全然親孝行らしいことが出来なかったので、親孝行のチャンスを存分に与えてほしいものだ。


明日は有給をもらっており、この連休に引っ越しをする。
新居は大阪だ。
大阪を離れて一年半。こんなに早く帰ってくることになるとは思わなかった。

今は不安と期待が入り交じっている。でも、きっと最高の毎日が待っているはずだ。

今日のことはきっと忘れない。

お父さん、お母さん今までありがとう。